解なき問いに向き合う~新卒2年目の日常~
街中に彩りを加える梅の花と鼻腔に不快感をもたらす花粉が社会人2年目の終わりを告げています。(※執筆当時の2022年3月時点)
こんにちは。
バリューイノベーション事業部CSの根本暁です。
この記事では、私の社会人2年目を振り返っていきますので、最後までお付き合いいただけたらと思います。
▲ ちなみにオフィスから徒歩3分で、春の装いをまとった新宿中央公園に行けるのも、全研本社の魅力の一つと私は強く認識しています。
失敗と学びの連続、総額表示プロジェクト
2020年の9月に本配属でCS(※1)のリスティング運用チームに配属になった私は、同年の12月には改修の実装チーム(以降「クリエイターズ」)に移りました。
脚注:(※1)主にクライアント様と契約を結んだサイトの運用を担っている部署です。
CSのフロントやディレクターのメンバーが考えた改修案をHTMLやCSS、Java Scriptなどで実際にサイトへ反映させるのがメインの業務です。
日々、クリエイターズの業務をやる中で、実装に関するスキルを徐々に身につけていきました。
そんな中、昨年の2月には私の2年目を語る上で欠くことのできない「とあるプロジェクト」の中心を担うこととなりました。
「総額表示」修正プロジェクトです。
耳馴染みのない方もいらっしゃると思いますが、「総額表示」は読んで字のごとく、金額表現を税別ではなく、税込の総額表示にするというもの。
日本国内で2021年の4月から適応されることとなっておりました。(※2)
脚注:(※2)消費税法で2021年4月1日から義務化されました。
CSで運用している1500を超えるサイト内にある価格を全て税込に改修するというなんとも壮大なプロジェクトです。
サイトに訪れたユーザーに対して、正しい情報を届けるべく、紹介しているサービスの価格を公式サイトで一つ一つ調べて、必要とあれば改修する。
やっているとこ自体は至極単純ですが、1500という物量もあり、なかなか骨の折れる業務。
慣れるまでは毎晩がハード・デイズ・ナイト。
オペレーションを円滑に進めるためのコミュニケーションが上手くいかず、自分の意図しない方向で進むこともありました。
「本質」を見誤り、上司の確認を取らず、小手先の方法で進めたため、やり直しを余儀なくされたこともありました。
途中で発足したプロジェクトとの連携が上手く取れず、自分の考えを伝えることの難しさにも直面しました。
上で述べたように、数々の失敗と学びを提供してくれた総額表示プロジェクトですが、2022年の2月にようやく終わりを告げました。
実に1年のお付き合いです。
正直に言うと、最初は「1.1倍の計算をする速度が上がった」、「消費税の知識にやたら詳しくなった」くらいしか、メリットを感じておりませんでした。
(今でも、テキスト検索で「税」と間違ってタイピングして、我に返ることがあります。パブロフの犬って怖いですね。)
しかし、振り返ってみると、
・完遂までのスケジューリング
・ルールの策定
・進捗の管理
までも任されたことで、改修の実装だけではなく、現在のディレクター業務(※後ほど詳しく書きます。)にもつながる非常に大切な経験だったといえると思います。
新卒のメンターとして「解なき問いと向き合う日々」
▲ 日置さんが執筆した全研ブログをチェック中の様子
2021年の5月にはCSにも新卒として新たなメンバーが加わり、それに伴い私は21卒の日置さんのメンターを任されました。
CSのボス:安藤次長よりお話をいただいた時は、どうしたものかと思いましたが、持ち前(?)のケ・セラ・セラ精神で今日まで至ります。
はじめのうちは、自分の想定していなかった事態が起こるたびに心が揺れ動く。
想定が甘く後手に回る。
明確な答えがないことに対して、探り探りの日々でした。
感情が表に出やすいというご指摘も度々頂戴しました。
しかし、ある日「ネガティブ・ケイパビリティ」(※3)という言葉に出逢い、どのような考え方で臨めばいいのかの一端を「自分なりの」解釈で認識ができた気がしました。
脚注:(※3)不確実なものや解決の難しいものを受け入れる能力をしめす語。
はじめから、答えは存在していない。
自分の取り得る選択の中から、より良いと思われるものを選び取り、トライしてみる。
ダメだったら、原因を分析して再度トライ。
分析と改修を行うCSでも、必須といえる考え方の一つです。
1年目があまりにも無思考だったといえばその通りなのですが、2年目にこうした態度の必要性に気付くことができたのは、自分にメンターという機会を与えてくださった上司、そして日々新たな気付きをもたらしてくれた日置さんのお陰です。
「目の前で起こっている現象」と「上司よりいただくアドバイス」、「1年目の自分がいただいたご指摘」、「日々、Podcastで触れる知見」…。
時間を超えて、点と点が結びついて線となる。
そんな感覚を抱きながら、これからも「人ともに成長していく」という答えのない問いに向き合っていきます。
現在の業務
2022年3月時点、私はメンティの日置さんとともに、クリエイターズチームから、ディレクターチームに移っております。
それに伴い、実装業務から担当案件を持ち、フロントのメンバーとともにクライアントとユーザーの成果を追い求める仕事にフィールドが変わっています。
CSのディレクターは、「ディレクター」と一言でいっても、求められるスキルは非常に幅広く、一人前のディレクターとなるために下記の知見を伸ばしていく必要があります。
・SEOの分析・立案
・CROの分析・立案
・ライティング
・ページの編集
・SNSマーケティング
・リスティング広告
・クライアント公式サイトの分析・提案
・関係各所との連携
・スケジュール管理
・コスト管理…etc
脚注:必要なスキルが多種多様なだけではなく、担当サイトの業界や商材が「これでもか」と幅広いこともCS業務の魅力の一つです。
ディレクターチームに移ってからまだ日が浅いですが、毎日が新しい学びの連続です。
クライアントとユーザーの成果に結びつく施策を自分の頭で考えて実現に移すことの難しさと楽しさを感じる日々。
「越境者が歴史を加速させた」という言葉がありますが、業務経験が少ないからこそ、ディレクターチームにおける「越境者」として、自分の価値を発揮していく所存です。
さいごに
2021年は総額表示、メンター以外にも、同じ20卒の瀨野さんとのLINEを活用したサービスの開発や、CSでのナレッジ管理プロジェクトのメンバーなど1年目には想像をしていなかった経験を積むことができました。
しかし、上で列挙したことは、自分から手を挙げてやらせて欲しいと言ったものではありません。
これだけ、新しい挑戦をさせていただいているにも関わらず、「何とも皮肉なことか」と言わざるを得ません。
手を挙げられなかった2年目の反省から、「3年目、どんなプロジェクトをリードしたかで自分の真価が問われる」と認識しています。
どうしても、自分が見えている範囲だけで物事を判断してしまったり、目の前のことに囚われてしまいます。
現在の業務からスコープを広げて、これまでのプロジェクトやメンターとしての経験を活かしていく。
そのために自分ができることは多岐にわたりますが、まずはCSが新しい人を受け入れていく土壌の整備にも取り組んでいきます。
自分の可能性を限定せず、
常に視座を高く持ち、
新たな地平を見る3年目にしていきます。
最後まで読んでくださり誠にありがとうございます。
以上、バリューイノベーション事業部CSの根本暁がお送りいたしました。