【前編】日本語を教えるだけじゃない?!~“異文化理解を支える”日本語課の仕事とは📝~

こんにちは。
グローバルキャリア事業部・日本語課の石井です。
「語学が好き」「日本語を教える仕事に興味がある」
そんな想いを持って、Zenkenに関心を寄せてくださっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事を読んでくださっている皆さんの中にも「日本語を教える」と聞くと、「黒板の前で授業をする姿」を思い浮かべる方は多いかもしれません。
けれど、私たち日本語課の仕事は、
実は“教える”ことだけでなく、“支える”ことにも大きな役割があるのです!
今回の記事で「教えるだけじゃない “異文化理解を支える仕事”の可能性✨」を感じていただければ幸いです^^
日本語教育の現場で、求められる人材とは?
「日本語が話せる=教えられる」ではない
「日本人なら日本語を教えられる」と思われがちですが、
母語話者であることと、人に教えるスキルを持っていることは、まったく別の能力です。
「文法」や「発音」の知識だけでなく、語学の背景にある文化を理解することや、
受講生一人ひとりの価値観や経験といった多様性を理解し、適切な指導方法を選ぶ力
――このように多面的な視点をもって取り組むことが、日本語教育の現場では求められます。
”日本語を教えるプロ”と、サポートする私たち
だからこそ、日本語教育の現場では、
専門的な知識と実践的なスキルを備えた人材が必要とされているのです。
Zenkenで実際の授業を担当するのは【日本語を教えるプロ】として登録している先生方です。
日本語課では、日本語教師の資格を持っている方のみを採用しており、
多様な学習者に対応できる専門的な知識と経験を備えた先生方が指導にあたります。
そしてそういった先生方が十分に力を発揮できるように、
私たち社員は「研修設計」「調整」「サポート」などの面で裏から支えています。
先生が“主演俳優”だとすれば、私たちは“演出”や“舞台監督”のような役割でしょう。

インタビューを依頼する際のマナーやグループでの作業分担など包括的に取り組みました
授業以外にも活かせる「日本語教師の資格と視点」
Zenkenの日本語課では、授業を担当しないメンバーもいます。
しかし全員が日本語教師としての資格と知識を持っているので、それを活かして、学校運営や受講生サポートに携わることができるのです。
立場は違っても、目指しているのは同じ――それは、「学びやすい環境をつくること」です。

「日本語の指導」だけではなく「橋渡し」が本当の仕事
ビジネスマナー講座を開催
法人向け日本語研修では、語彙や文法だけでなく、
「報連相(報告・連絡・相談)」や「日本の会社でのふるまい方」など、
働くうえで欠かせない文化やマナーも取り上げます。
日本人に向けたビジネスマナー講師としても活躍されている
リンゲージ日本語学校の先生がご登壇くださり、
現場で即使えるビジネスマナーを実践的に学ぶ特別授業も開催したこともありました。
こういった多才な先生方とのつながりが豊富なのも、
長年教育事業を手掛けてきたZenkenならではの魅力ですね。
マナーのレッスンでは、割り箸を使って日本人らしい「笑顔」の練習をしてみました。
ただ、椅子に座って授業を受けるのではなく、
実践的なことを身につけられるよう工夫するのもプロのお仕事です。

(右)割り箸で笑顔練習中のみなさん、会場が盛り上がりました😊
そして、受講生のみなさんに最適な学びを提供するためには
私たち自身も日本のビジネス文化や業界動向を理解し、日々アップデートしておく必要があります。
「この研修内容は、クライアント企業にとって本当に有効だろうか?」
「受講生にとって、現場で本当に使いやすい日本語とは?」
こうした問いを持ちながら、研修設計を常に見直して改善しています。
受講生だけでなく企業側へもアプローチ
受講生に日本の文化に合わせてもらうだけでなく、
企業側にも「異文化理解」や「異文化共存」の重要性をお伝えすることがあります。
それは、お互いの歩み寄りによって、安心して働ける環境が整っていくのだと考えているからです。
また、受講生の中には日本語を学び始めたばかりの方もいらっしゃいますが、
母国では高い専門知識や豊富なビジネス経験を持つ方も多くいらっしゃいます。
まずは私たち自身が、常に受講生に敬意をもって接する姿勢を大切にしています。
いかがでしたか?
次回の後編では、
実際にどのような形で“支える仕事”が進んでいるのか、
そしてそれがどんなやりがいにつながっているのかをご紹介する予定です。
日々の仕事の中で感じる手応えや、現場ならではの工夫についても触れていきますので、
ぜひ楽しみにお待ちくださいね!